北斗トランメルブリテイン西部で咲き誇っている桜の木の下に一匹の犬が迷い込んできた。ブリタニアでは大半の木々は季節が移り変わろうとも変わりなく葉を生い茂らせ花を咲かせているものであり、今現在ブリテイン西部で開花している桜は異例中の異例だ。
今回迷い込んできた犬も桜の開花というものを見たことがないらしく、興味を示していた。同時に花見に集まっていた市民たちも、この迷い込んできた犬に興味を示したようだ。
[dog]
*ワンワンワン!*
*これはなんだろう?*
*興味津々*
桜がめずらしいのだろうか。
[dog]
*なんだかいいニオイ!*
*ワクワクしてきた!*
*ワンワンワン!*
*ワンワンワン!*
*ワンワンワン!*
*ワンワンワン!*
*ワンワンワン!*
*ワンワンワン!*
視覚的には鮮やかな桃色の花を咲かせる桜の木々。だが香りに敏感な市民はいないらしく、犬が指摘するような「いいニオイ」がどんなものなのか判らず首を捻る。
そんな中、犬が突然声色を変えて吠え始めた。
[dog]
*.ワンッ!*
*.ワンッ!*
「まさか!ここを掘れとか?」
桜と犬という組み合わせだとどうしても古い物語を想起せざるを得ないもんなんだが、ちっと違ったようだ。
[dog]
*ゼイゼイ*
*ちょっぴり疲れたようだ*
単に吠え疲れしただけだった。
[dog]
*.ワンッ!*
*?*
*あれはなんだろう?*
いきなり肩透かしを食らってしまった市民たちは慎重に犬の真意を見極めて対応しようと、犬の気持ちになって接してみることに専念する。
[dog]
*じーーーー*
*興味津々*
*これはなあに?*
*ワフ?*
桜の木の次に犬が興味を示したのは花見用に設営されていた特設舞台。「芸を披露する場所」であることを教えてやる。
[dog]
*芸?*
*芸ってオイシイ?*
*???*
どうやら「芸」というもの自体に知識がなかったらしい。市民は「ある意味オイシイモノではあるが、食べられない」と説明。すると犬は一気にしょげ返った。
[dog]
*タベラレナイ!*
*興味を失った・・・*
*.ワンッ!*
「芸すると食べられる」んだと補足するも、もはや一旦興味を失った犬は他に面白いものはないかと走り回る。次に犬が興味を示したのは、意外にも市民自身の所有するエセリアルマウントと呼ばれるエネルギー体だった。
[dog]
*.ワンッ!*
*!*
*目の前で透明な何かが消えてびっくり!*
*.ワンッ!*
最初は犬の指摘する「透明な何か」が何を意味するのか判らずに困惑した市民だが、徐々に意思疎通が出来るようになっていった。しかし、それでも犬には不満があるらしく突然市民に噛み付く場合もある。
[dog]
*かぷ*
予想外の行動でもあり、噛まれた市民はたまらない。
[dog]
*キュウン・・・*
*怒った?*
「てめぇ・・・誰が飼い主か分からせてやる!がうーーー」
噛まれた市民は別に飼い主なわけではないし、犬に対して威嚇する様は寧ろ仲間。だが、これもこの犬に市民たちが愛着を覚えてきたという現れだろう。
[dog]
*ごめんなさい・・・*
犬は怒られたのが堪えたのか、またもや逃げるように走り出す。市民たちが後を追うと、今度は畑で何やら鼻を擦り付けているようだった。
[dog]
*くんくん*
*・・・?*
その畑で栽培されているもの、それは玉葱!玉葱は含有成分の硫黄化合物(アリルプロピルジスフィド)が赤血球を破壊するため毒!気付いた市民たちは慌てて止めにかかる。
[dog]
*命の危険を感じている・・・*
*グルルルル・・・・*
*フー!*
*ワンワンワン!*
だが、犬自身も玉葱が危険だということを気付いていたようだ。犬が玉葱を食べて貧血状態に陥るというのは比較的多いことなのだが、こいつは随分と賢いようだ。
更に犬は畑に穴を掘り始める。
[dog]
*ざくざくざく*
何をしているのかと市民が見守っていたところ、なんと危険と判断した玉葱を地に埋めようとしていたのだ。
[dog]
*埋めてしまった!*
*.ワンッ!*
*満足!*
*危険物処理!*
さながら気分は危険物処理班か?
[dog]
*くんくん?*
玉葱の処理を終えた犬は更なる獲物を求めて嗅ぎ回る。次に目を付けたものはブリタニアで代表的なものであり、やっとこさ食べれそうなもの。マフィンだ!
[dog]
*じーーーー*
*これはなんだろう?*
*じーーーーーーーーー*
先程の玉葱以上にじっくりと検分を進める犬。どうやら興味深々のようだ。マフィンならと市民らも食べるように促す。
[dog]
*どきどき*
*未知のニオイ・・・*
*食べてもいいのかな?*
*期待のこもった目*
そして遂に犬はマフィンに齧り付く!
[dog]
*.ワンッ!*
*かぶり*
・・・かのように見えた、が!
[dog]
*!*
*ぺつ*
犬が齧り付いたのはマフィンではなく、傍にあった硫黄の灰であった。当然硫黄なんて食えたものではない。すぐさま犬は吐き出していた。
[dog]
*オイシクナイ!*

更に犬は先程の玉葱と同様の行動を取り始める。地面に硫黄の灰を埋め始めたんだ。確かに硫黄は黒色火薬の原料でもあり、化学兵器にも利用されるものなのだから危険物と言えなくない。危険物処理犬の本領発揮だ。
[dog]
*ざくざくざく*
*埋めてしまった*
*危険物処理完了!*
*ワオーーーーーン*
*ちょっとこりたらしい*
どうやら学習能力を働かせ始めた様子。
[dog]
*ふふふ〜ん*
[dog] *!*
[dog] *じーーーーーー*
だが、好奇心は殺せないようだ。今度は市民のひとりが足として利用してきた愛馬に興味を示したようだ。
[dog]
*大きいなあ*
*なんだろう*
*くんくんくん*
馬に対しても嗅覚で確認する犬。馬まで食べれるかどうか確認しようというのだろうか。
[dog]
*!*
*鼻が曲がりそう!*
どこを嗅いだのだろうか。位置的には馬の尻あたりに鼻を突きつけていたようにも見えたんだが。
[dog]
*キュウン・・・*
*キュウン・・・*
*涙目*
余程酷い匂いだったのだろうな。さっき懲りたはずなのに、学習能力より好奇心が勝ってるから結局失敗が続きそうだ。
馬に手酷いダメージを喰らった犬がしょげかえってる中、犬を囲む市民らは名前を付けてやろうという話になった。確かにこれだけ注目を浴びておきながら犬と呼ぶのもおかしな話だ。市民らにも強い愛着が生まれてきたのだろう。
[dog]
*ナマエ?*
市民たちは思い思いに名前らしき候補を挙げてゆく。
「ぽち?」
「ハルドゥーン」
「ハルウララ」
「ガブリエル」
だが、当の犬は名前というものが判らないようだ。またしても美味しいかどうかで悩んでいた。
[dog]
*ナマエって美味しいもの?*
市民が食べ物ではないが、食べ物より貴重なものであると説明したんだが、犬は何かまだ勘違いしていた。
[dog]
*オイシイもの*
*ダイスキ*
「さくら」
「ゲンゴロウ丸」
「ミヤーン」
「ピンク」
「もも」
「チェリー・・・」
次々と挙げられる名前候補。出会いの場が桜の花見会場であったことから、桜に由来した名前も数多い。だが、犬自身はどうにも不満が残っているようだ。
[dog]
*キュウン・・・*
「はなよりだんご」
[dog]
*ぷい*
「モモー」
「サクラー」
[dog]
*・・・*
*いまひとつらしい*
「シャルロット」
「 肉」
「ヨキチ」
「ほくと」
「ぱる」
「ポチっとな」
「ホコツ!」
必死に名前候補を挙げ続ける市民たち。徐々にネタが尽きつつあるのか変な名前も増えてきている。だが、やはり犬の反応は芳しくない。そもそも名前の良し悪しについて判断基準が間違っているようだ。
[dog]
*あまり美味しそうじゃない・・・*
*キュウン・・・*
食欲だった!
「すし」
「 肉?」
「だんご」
途端に名前の方向性が一変。市民たちは口々に食べ物の名前ばかりを挙げ始めた。これに犬も好感触を示す。
[dog]
*キュウン?*
そして次の瞬間、犬が一際大きな反応を示した。
「カルビ」
[dog]
*・・・*
*!*
*.ワンッ!*
犬改め通称カルビは名付け親に歩み寄ると感謝の気持ちを舌で示した。
[dog]
*ぺろぺろ*
名前が決まった事で居合わせた市民全員から祝福を受けるカルビ。にこやかな雰囲気に触発されたのか、カルビ自身も上機嫌となった。
[dog]
*なんだか楽しい!*
*.ワンッ!*
*なんだかうれしい!*
お祝いなのか、ひとりの市民が本当の肉をカルビの前にちらつかせる。この肉にカルビは敏感に反応した。
[dog]
*わふ?*
「おっと、まだあげない。芸をしたらあげよう」
[dog]
*クウン・・・*
「おあずけっ!!」
こうして名を与えられた犬に宿命付けられたのは躾!さっきまで野生で気ままな生活を送っていたカルビだが、名を得た途端ペットとしての苦難の道を強制的に歩まされる。肉を片手に市民はニヤニヤとカルビを見やった。
[dog]
*ワフン・・・*
*考えてる・・・*
*考えてる・・・*
*考えてる・・・*
急かされ悩むカルビは如何なる芸を見せるのか。舞台へ上がるように促されるも、カルビは舞台ではなくサーペンツスパイン山脈の麓で奇妙な行動に出た。
[dog]
*両足にチカラをためている・・・*
*ウウウウウウウウウ*
岸壁をじっと見つめたまま、両足を踏ん張り始めたのだ。
そして、次の瞬間!
[dog]
*ワオン!*
*ジャンプ!*
カルビはサーペンツスパイン山脈の岩壁へ飛んだ!
[dog]
*しゅた!*
*着地!*

居合わせた市民一同が喝采をあげる!人間ですらよじ登ることが難しい岩壁をいともあっさりとひとっとびだ。カルビは褒め称える市民らを見下ろし、高らかに吠えた。
[dog]
*ワオオオオオオオオン!*
*しゅた*
*ワフワフ*
カルビは忍者犬に違いないと喜ぶ市民だったが、落ち着いてくるとカルビの様子がおかしいことに気がついた。
[dog]
*・・・*
そう、崖の上に飛び乗ったのはいいが、降りれるのかということだ。
[dog]
*高い・・・*
*どきどき*
不安は的中!カルビは上ってみて初めて高さを自覚したようだ。市民らが手を差し伸べるものの、恐怖のためか動こうとしなくなってしまった。
[dog]
*なんだか足ががくがく*
*困った・・・*
*どうしよう*
必ず受け止めるから大丈夫だとカルビを勇気付ける市民たち。だが、一度心に入り込んだ恐怖はそうそう消え去ってはくれぬようだ。カルビは気弱な鳴き声をあげて座り込んでしまう。
[dog]
*キュウン・・・*
それでも声を掛け続けていたところ、やっとカルビも落ち着きを取り戻してきたようだ。
[dog]
*どきどき・・・*
*思い切って・・・*
*えいっ!*
岩肌を蹴り、再び大地へと戻るカルビ。やたらと着地時の音がカッコイイ!
[dog]
*しゅた!*
*.ワンッ!*
無事に麓へ戻ってきたカルビは早速催促し始める。芸をやったらくれると言われていた肉を求めて吠えまくり。
[dog]
*ワンワンワン!*
よしよしと撫でながら肉をカルビの足元へ置いてやると、あっという間に平らげた。
[dog]
*ぱくり*
*もぐもぐ*
*!*
*うまーーーーい!*
すっごい旨そうな反応だ。
更にカルビは食べた肉の批評まで始める。
[dog]
*かみ締めると溢れる肉汁!*
*こおばしい風味!*
*うまーーーーい!*
すっげぇ旨そう・・・一口くれよ!寧ろ肉を奪い取ってやろうかという勢いで旨そうに肉を頬張るカルビを凝視していたところ、何故か当のカルビと目があった。
[dog]
*じーーーーー*
*変な顔?*
へっ!変な顔だと!私の愛らしいオーク顔に対して酷い評価だ。しかも周囲の市民らまで豚と間違えられてるんじゃないかなんて言いやがる。
[dog]
*わふ?*
「これが人間でゆーオトコマエ」だと説明してやったんだが、寧ろ周囲の市民の方が即座に否定する。変な顔と言われて、名誉を著しく傷つけられた私が抗議の声を挙げていると、カルビは怯えてしまったようだ。
[dog]
*キャウン!*
*隠れた!*
こうしてオークの名誉は回復した・・・・かは、判らない。
好奇心の塊とも言えるカルビはこれにも決して懲りることなく、新たな興味の対象を見つけていった。私の顔の次に目を留めたのは、何故か桜の木。桜の木は最初に興味を示したはずなんだが、どうやら桜の木そのものというより、特定の一本の桜に興味を示しているようだ。
[dog]
*・・・・?*
*じーーーー*
*くんくんくん*
*地面のニオイをかいでいる*
興味を示したものは必ずニオイを確認するカルビ。だが、何やら首を傾げている。
[dog]
*・・・?*
*なんだろう・・・*
*嗅いだ事のないニオイ?*
カルビが興味を示したのは一際大きな桜の木の根元だった。市民らの脳裏には桜の木にまつわる伝説が過ぎり、不安を感じ始める。美しい桜の木の根元には死体があるっていうじゃないか。イチイの木程もある桜の大樹であれば、死体が埋められてたっておかしくない!
[dog]
*なにかあるかも?*
*興味津々*
*うずうず*
*掘ってみたいらしい*
*掘ってもいいのかな・・・*
何かあると言われれば、もともと好奇心の多い市民らも黙っちゃいない。カルビに掘るように促した。
[dog]
*.ワンッ!*
*よーし*
*ざくざくざく*
*ざくざくざく*
*ざくざくざく*
*地面を掘り始めた・・・*
必死に大樹の根元を掘り返すカルビ。随分深く掘り進んだようだが、突然カルビは驚いた表情を見せた。
[dog]
*ざくざくざく*
*ざくざくざく*
*ざくざくざく*
*!!!*
大樹の根元から跳ね退き、しきりに警戒心を示すカルビ。
[dog]
*キャウン!*
*ウグウ・・・・・*
*警戒している!*
*フー、フー、フー、*
*グルルルルルルル*
負けず劣らず好奇心旺盛な私は大樹の根元まで歩み寄ったが、何も見えない。それでも唸り続けていたカルビと市民たちの前に突然奇妙な鳴き声と共に桃色に染まった骨が這い出てきた!

[a skeleton]
*ふわあああああああああ*
桃色だから、白骨じゃなくて桃骨?こいつから漏れ聞こえた変な鳴き声は実は欠伸だったようだ。
[a skeleton]
*生あくび!*
*むにゃむにゃむにゃ・・・*
明らかに生の時代は過ぎ去った姿してるのに生欠伸。
[a skeleton]
*ふわああああああああああ*
*もいっちょ生あくび!*
*かっくん*
*顎の骨が外れた!*
痛そー!だが、当骨はいたって冷静。
[a skeleton]
*かぷ*
*はまった!*
あっさり顎をはめ戻す謎の桃骨。
[a skeleton]
*ふわあああああああ*
*おまけにおひとつ生あくび!*
懲りずに生欠伸を連発する肝っ玉は認めよう。
三度目の生欠伸を終えたところで、やっと骨は周囲に目を向けた。どうやら目の前で怯える犬カルビに掘り起こされたのだと気付いたようだ。
[a skeleton]
*ふわ?*
*んが!*
*この犬っころ!*
*んがー*
*起こされちゃったのね*
果たして如何なる報復をしてくるのか。市民たちがカルビを守ろうと身構えようとしたとき、予想を裏切る陽気な声で骨は語り始めた。
[a skeleton]
*ワタシ、この木の精霊ちゃん*
*この季節だけ頑張って*
*はたらきまーす*
生欠伸ばっかしてたが、実は働き者?!
[a skeleton]
*いつもはこの地面の下で*
*ねむねむなのよー*
*おほほほほほほ*
*でもね、この季節だけは*
*働くのよー*
春だけ働くってことは桜の花に関わる仕事なんだろうが、既に大樹は開花してるしコイツの仕事って一体なんなんだろうか。
[a skeleton]
*この木が綺麗な花を*
*咲かせるのも*
*アタシが頑張ってるからなのねー*
*おほほほほほほ〜*
いや、頑張ってなかったろ!今まで惰眠を貪ってたじゃないか!
[a skeleton]
*凄い?ねえ凄い?*
*凄い?ねえ凄い?*
疑問は残るんだが、コイツのおかげだというんなら凄いんだろう。市民たちも素直に賞賛を送る。
[a skeleton]
*smile*
気をよくした木の精霊は自らの仕事について教えてくれた。
[a skeleton]
*おほほのほ〜*
*地面の中から〜*
*花を咲かせる生命力〜*
*送って送って*
*この季節〜綺麗なお花を*
*咲かせましょ〜*
惰眠を貪ってたくせに花の開花はコイツのおかげだったのか。てことは、別に起きなくても仕事はできるわけだ。便利なもんだな、精霊って奴は。
[a skeleton]
*大地の中は命でイッパイ!*
*アンタ達も大地の恵みで生きてるのよ〜*
*おほほのほ〜*
[a skeleton]
*今の季節でないときは〜*
*おやすみすみすみ*
*ゆっくりオヤスミ、土の中で*
「養分蓄えてるんですね・・」
[a skeleton]
*んでもね〜*
*たまーに、あるのよん*
*この犬公みたいな〜*
*ハナが効いて賢い畜生〜*
*憎いあんちくしょう〜*

[a skeleton]
*なんだかワタシを嗅ぎ付けて〜*
*こうして起こされるのね〜*
*んもおおおおお*
*ぷんぷん*
「まあまあ・・・許してやってくださいよ」
[a skeleton]
*まあいいわ〜*
*ワタシのお仕事*
*今年ももう少し〜*
*それが終わったら〜*
*またねむねむ〜*
00:19 [RISUI] w
*OK?*
[a skeleton]
*へへいへーーーい*
*ふわあああああああ*
*大あくび*
[a skeleton]
*なんだかまた眠くなってきたわ〜*
*寝不足はお肌のタ・イ・テ・キ!*
*ね!*
「肌無いやん」
[a skeleton]
*ぽん*
*ナイスツッコミ!*
*きらーん!*
「まかせろブラザー」
[a skeleton]
*ふわあああああああ*
「えらく眠そうだね」
[a skeleton]
*やっぱりねむねむなのねー*
*今年のお仕事ももうちょっと〜*
*頑張って頑張って咲かせるのよ〜*
「もしかしてずっと北上してきたのか?」
[a skeleton]
*みんなはね〜*
*この花愛でながら〜*
*酒飲んで〜*
*ウマイモン食って〜*
*飲んで〜騒げ〜*
*それが使命〜*
「おうよ!!」
[a skeleton]
*はふんっ*
*それを命に〜*
*かえてまたまた来年*
*綺麗な花を咲かせましょう〜*
「おねがいしまーす」
「待ってますよ」
[a skeleton]
*それがワ・タ・シの*
*お仕事なのでっす〜*
*んでは〜また〜*
*ワタシは眠る〜*
「おやすみなさい」
[a skeleton]
*冷たい土の中〜*
*暗くて素敵な土の中〜*
*虫とトモダチ、土の中〜*
*誰か一緒にくるかーーーーい?*
「それは勘弁」
[a skeleton]
*ヘヘイヘイーーーーイ*
*そいつあ残念!*
*それではみなのしゅう*
*おやすみなさい〜*
「おやすみなさい〜」
[a skeleton]
*サヨーナラーーーーー*
*おーーーーっほっほほほのほ!*
*おーーーーほほほほほほほほ*
高笑いの残響を残しつつ、木の精霊は消えていった。
「あれカルビいねぇや」
「カルビここにいる」
[dog]
*.ワンッ!*
「でかしたぞ。カルビ」
[dog]
*ワンワンワン!*
「約束のご褒美だ」
[dog]
*なんだか怖いもの*
*見つけちゃった・・・*
*キュウン・・・*
*でも*
*悪いものじゃなかったかな?*
*.ワンッ!*
「うむ」
[dog]
*なんだか面白い!*
*なんだか楽しい!*
*お腹もイッパイ!*
*楽しいこともイッパイ!*
*満足満足!*
*.ワンッ!*
「よかったのう」
[dog]
*またどこかに*
*楽しいことさがしにいこうかな?*
*.ワンッ!*
*どこかにまたきっと*
*たのしいことがあるだろな!*
*.ワンッ!*
[dog]
*じーーーーーー*
*ワンワンワン!*
*誰かに呼びかけるように・・・*
*ワオオオオオオオオオン!*
*また、会おうね!*
*ばいばい!*
*smile!*
「ばいばいー」
「元気でね」
[dog]
*楽しいことはどこだろな!*
こうしてカルビと名付けられた犬は再び旅立っていった。
投稿者 Siel Dragon : 2004年04月09日 22:10
