長期イベント「明らかとなる帝国」に関する物語が行われました。
04.12.13/PM 飛鳥
04.12.14/PM 桜
04.12.14/PM 無限
04.12.17/PM 大和
04.12.17/PM 北斗
05.01.03/PM 倭国
05.01.03/PM 瑞穂
ブリタニア南西部にある都市ジェロームを襲った謎の海賊集団を壊滅させて地球時間にして30日、ブリタニア時間にして360日が過ぎ去りました。その間、多くの冒険者は新世界徳之諸島を旅しブリテイン周辺ではオーク族との衝突が続いていましたが、ブリタニアは未だ数多くの問題を孕んでいます。そのひとつに本来政権の重責を担うはずの人材デュプレ卿が長く不在のままであるという事実があります。国王ブリティッシュが再び異世界へと旅立ち、ブラックソン卿が倒れた今、デュプレ卿は長く国政に携わってきた数少ないひとりなのです。
久々にタウンクライヤーがブリタニア統治評議会からの市民招集を叫びました。

早速多くの市民が謁見の間へと脚を運びます。
そこには二人のロイヤルガードが居並び、評議員の到着を待っていました。

(注記)
日本シャードではイベントの事前通達はない、としばしば誤解されていますが重要なイベントでは多くの場合事前通達に相当するものは行われています。海外シャードとの違いは手段を固定していないという点でしょうか。今回の場合には謁見の間に出現しているこのロイヤルガード二人組が事前通達に相当するもので、イベント開催が近づくと出現しています。尤も何らかの変化がある、というに留まりますから変化に気づく為の予備知識が要求されるのも事実です。
しばし待つと謁見の間に二人の人物が姿を現しました。


Elaine Bayfery the Royal Adviser
Odric the Ledendary Apothecary
王の代理人たるエレインと彼女が死に瀕した際解毒薬を提供したオドリックです。

こんにちは、皆さん

久しぶりだね
オドリックは古のミナックスによるトリンシック陥落の際に被害を蒙った方で、近年再発したミナックスとの抗争に協力してくれています。尤も以前現れた際には契約関係を以って協力する性分のように伺えましたが、今回も評議会と何らかの契約を結んだのでしょうか?

タウンクライヤーの呼びかけに集まってくださりありがとうございます
実はここ最近デュプレ卿からの連絡が途絶え久しくなっています
彼はブリティッシュ王より命を受けある任務についていたのですが
その後連絡が途絶えてしまったのです
Flum: 卿は何処に居られるのですか?

わかりません・・・
その件に関しては調査を続けていたのですが
こちらのオドリックさんがとある人物との接触に成功し
今日これからその人物との会合をもつ予定です
皆さんには、私たちが話をしている間
周辺を警護していただきたいと思っています
人材不足に悩める現政権。
今回も重要情報の入手は民間人の手によるものなのですか!
・・・そもそも、そんな重要任務にロイヤルガードが一個小隊すら随従しない事が脆弱性を浮き彫りにします。謁見の間に立つロイヤルガードも単なる門兵に過ぎない寡黙ぶりですよ。
エレインの後に続き、オドリックが一歩進み出て話し始めました。

もう少し詳しく説明しよう
もっとも・・・余り多くは話せないがね
これから会いに行くその人物は
大変な危険を犯して我々に情報を提供してくれる
ゆえにくれぐれも軽軽しい行動は慎み
今回の任務については他言無用に願いたい
オドリックさん、それは「詳しい説明」じゃなくて「釘をさす」というのではないでしょうか?
ARIEL: こんな大人数でおしかけてもいいんですか?

む、うむ
極秘任務なのにタウンクライアー協会が方々で召集を呼びかけていますが、大丈夫なのでしょうか。任務の詳細は判らずとも、何らかの動きがある事は誰の耳にも届いているはず。オドリックも落ち着きなく頷きましたが、情報管理体制の見直しをすべきですよ。

教養の無い市民にそんな事期待する方が愚か。

さて、そろそろ時間だ
出発するとしよう
出発を急ぐオドリック。
しかし、そこでエレインが背中から呼び止めた。

あ、オドリックさん
イヨナさんも一緒に連れて行きませんか

む、イヨナ氏か・・・

彼女も卿と懇意にしていたそうですし
イヨナの随伴を提案するエレインだったがオドリックはその提案に難色を示した。

いや・・やめておこう

なんとオドリックは今やエレインと懇意にし政権の重要な位置に立ちそうな勢いのイヨナを「信用できない」と断言したのです。確かにイヨナの出自は謎に包まれたままですが、出自が判らないのはエレインも同様のはず。オドリックはイヨナに関して何らかの疑惑を耳にしているのでしょうか?それとも長年ブリタニアで起こった戦禍を生き抜いた者のカンという奴でしょうか?

それにもう時間が無い、出発しよう
重要人物へのあからさまな言葉に集まった一同も騒然とする中、オドリックは出発を急がせました。そもそも召集された冒険者一同は信用できるのか?いや、信用する以前に駒でしか無いのかも知れませんね。

・・・わかったわ
エレインもオドリックの言葉に驚くものの現状の任務を優先せざるを得なかったようです。一同は謁見の間を辞し中庭へと誘導されました。

これからその人物のいる場所へゲートを出す
「Vas Rel Por」
オドリックがゲートトラベルの呪文を唱えると、中庭の中央に青いムーンゲートが出現。冒険者たちは次々とムーンゲートへと走りこんでいきました。
ムーンゲートを出るとそこはブリタニア大陸南部のジャングル地帯でした。人の往来激しい北部と異なる、広く危険な地域です。北にはロストランドへと続く回廊が口をあける山が見えます。
mokuren: 深い森ですね

うむ、出来る限り目立たない場所に設定したつもりだ
さて、こっちだ
そう言うとオドリックは一同をジャングル内にある廃屋へと案内しました。屋根もなく砂岩の壁も風化が著しい場所です。

ここだ、ここで会う予定になっている

みなさんは周辺の様子を伺っていてください
何か異変があれば、すぐに教えてください
待ち合わせの時間までまだあるのかしら?


まだ来る様子はないわね

・・・そうだな
必ずくる
会談の相手に対する信頼を込めて断言するオドリック。
しかし、時は刻々と過ぎるものの周囲に散開した冒険者たちも人影を見つける事はできませんでした。

遅いわね

ああ、もう約束の時間はとうに過ぎている


遠くにも特に人影は見えないわよ
エレインとオドリックが不安に駆られ始める中、廃屋周辺に散開していた冒険者の一画から呪文の詠唱が次々と響き始めたのです。

a Relentless Tracker
「無慈悲なる追跡者」の姿が廃屋の間近まで迫っていた。周囲の警戒は怠っていなかったにも関わらず、近づかれるまで気づく者がいなかったとは!ただちに冒険者たちは撃退に走り回る事となった。エレインも自らライトニングを詠唱し迎撃に参加する。

まだいるわ!

こっちにもいるぞ !
奇妙な獣の襲撃も、元々危険を想定していた事により撃退に成功。

どうやら片付いたみたいだな

どう見ても待ち伏せされていたようにしか思えないのだけど
その人物は本当に信用できる人物なの?

無論だ

いったいその人は誰なの

・・・それは言えないな

私にも名を明かせないのですか
頑なに名を明かそうとはしないオドリック。
何気にエレインは立場を利用しているとも取れる詰問を行っていますな。

名を秘密にすることが会談の条件だ
これは彼女の身に何かあったとしか思えんな・・・
やむをえん、君たちにもう少し付き合ってもらうとしよう
「Vas Rel Por」
オドリックは再びムーンゲートを創出しました。

どこへ?

いけば分かる
冒険者たちも何処へ行くのか判らぬままムーンゲートを潜って行きました。
ムーンゲートの先、それはユーの南部地方でした。かつての市街地からは郊外に位置する為、周囲に危険な生物もいない様子。

彼女の住処の一つの傍だ
ああ・・・こっちだ
オドリックは森を分け進み、一軒の民家前で立ち止まりました。

・・・ここだ
もう一度言っておくがこの場所については他言無用に願おう
ここに隠れ住んでおられたのだが・・・
果たして会談相手の身に何があったのか?
一同は慎重に屋内へと歩を進めました。しかしながら人の姿はなく、室内は椅子が転がり床には元は家具であったろう残骸が散らばる荒れ様だったのです。

これは・・・荒らされたあとのようだけど


ああ、やはり何者かの手が回っているようだな

・・・せっかくの情報もここで途絶えてしまったわね

・・・まだ

まだ?


こういう時のために隠れ家をいくつか用意していたはずだ


それはどこに?

それは分からん・・・
この部屋のどこかに手掛かりが眠っているかもしれん
手分けをして探してみてくれ
こうして家捜しが行われる事となりましたが、私は真っ直ぐにアル物の前に立ちました。

それは部屋の隅に飾られていたペガサスの彫像!室内は悉く荒らされており、他の場所に隠してあったのであれば何者かに持ち去られた後でしょう。もし手掛かりが残されているのだとすれば、それはこういった重くて動かせないようなものに違いないのです。必死に彫像を押してみる私でしたが、もともと非力な私では当然動きません。でも彫像の下にちらっとですが書籍のようなものが見えたのです!
Siel: ここに本が!

本?
Siel: この像の下に本があるね

む、よく見えないな

本なんて見えないけれど
私の指摘にも関わらず最初は気づいていなかったエレインとオドリック。しかしながら、突然彫像が動き出して下敷きとなっていた書籍が姿を現したのです。


像が動いたぞ
確かに本があるな
その書籍には比喩めいた走り書きが残されていました。



著者の名は「マラベル」
恐らく彼女がオドリックの言う会談の相手に違いない。聞き覚えのある名だな?でも名前を覚えるのが苦手な私が思い出せようはずもなし。
兎に角、急いでるんだからこの詩の意味を考えてみよう。
一段目の「蜜の町に輝く朝日の向こう側」だが、蜜の町と言えばベスパー以外にないだろう。べスパーはブリタニアで唯一蜂蜜と蜜蝋を取り扱っている都市だ。そして朝日の射し込む方位と言えば東だ。尤もブリタニアでは朝日だろうが夕日だろうが南から射し込んでいるのだが、どこの因習かは知らないが朝日は東から射すものだと決められているらしい。宗教染みた妄信だが、ここは東と解釈すべきだろう。
よって一段目は
「べスパーの東」
と解釈した。
二段目の「己を献じて血を流しアンクが見つめるその先に」だが、これはサクリファイズのアンクに相違ない。そしてアンクが向く方位は南だったはずだ。ちなみにアンクに目が本当にある訳ではないよ。アンク上部の円状は太陽信仰に基づいていると考えられているんだ。
よって二段目は
「サクリファイズアンクの南」
と解釈した。
三段目の「森の民の尊い命と引き換えに」だが、森の民とは生息する動物たちを比喩しているのだろう。そして四段目の「鎧となり衣となり機はいらぬ伸ばせば足りる」だが、これは皮の事を示している。皮は鎧や衣服の材料として扱われるが織り機は必要ない素材だ。
よって三、四段目は
「動物を殺して剥いだ皮」
と解釈した。
五段目の「ああ小さき住まい達よ森とともに生きるものにたったひと時の安らぎを」だが、小さき住まい達とは小屋を示しているのだろう。そして三、四段目にかかる皮を安置している場所だと推察できる。
よって五段目は
「皮取引所」
と解釈した。

案ずるより確認したほうが早いわね
行ってみましょう
今度はエレインがムーンゲートを創出し、サクリファイスのアンクへと一同は旅立ったのです。そして目指すはアンクの南に位置する皮取引所。

ん?
あ・・・あれは?

皮取引所をなすひとつに人の気配を感じた一同は小屋へと入りましたが、そこに立っていたのは一人の武者だったのです。

全身を血塗られた鎧に包んだ武者は我々に気づき入り口に向き直りました。

きたか

あなたは!?

ふん
まずお前が名乗れ、と言いたいところだが・・・
私の名前はベロ・オンダリバだ

ベロ・・・オンダリバ・・・

こそこそと密偵を放つとは
臆病者のしそうな卑怯なやり方だな

まさかあなたが彼女を!?

この通り始末してやったがな
そう、謎の武者ベロの足元に横たわる死体は会談の相手マラベルだったのです。


酷い・・・

私はこの逃げ隠れしていた女と同じように
うぬぼれと慢心に満ち溢れているこのブリタニアを、
そしてソーサリア全てを手中にするだろう
高らかにソーサリア全土の支配を仄めかすベロ。
その余りにも雲を掴むかのような大言にエレインは戸惑った。

・・・何を言っているの・・・

私は多忙だ

「Kal Ort Por」
ベロは言い捨てるとリコールの呪文を唱え、何処かへと姿を消してしまいました。

待ちなさい!まだ聞くことが!
エレインの必死の静止も聞こえぬ場所へ・・・。
その後は再び現れた獣によって周囲は混乱していきます。
必死に応戦する冒険者たちが慌しく駆け回る中、既に息絶えしマラベルへと駆け寄るエレインとオドリック。

酷いものだ

特に代わったものはもっていないようよ、オドリックさん
同じ女性の身をこのままにしておくのは偲びないと感じたのか、エレインはオドリックに手近な毛皮をかけてやって欲しいと頼みました。

彼女の骸にそっと毛皮をかけるオドリック。

・・・かわいそうに
この方が、その約束の人・・・なの?

・・・そうだ

なぜ彼女はこんな事に?
mokuren: もう秘密にする必要はないでしょう

そうだな、彼女はかつてあのミナックスを裏切り
デュプレ卿に協力していたのだ

ミナックス・・・
!!!
まさか、マラベル!?
マラベル、ミナックス、デュプレ、三人の因果関係が明かされるに至り、ようやく冒険者の中にも合点がいった者達も驚きの声をあげました。会談の相手とは古の大戦、ミナックス軍とのトリンシックでの戦いでデュプレ卿の奪還作戦に貢献した女性だったのです。

よく知っているな、そのとおりだ

当然よ、ブリタニアに住んでいるなら
誰でも名前は聞いたことがあるわ
・・・ということはやはり ミナックスが
卿の失踪にもなにか絡んでいるのかしら・・・

それはまだ分からん
しかし考えられることだ
あの魔女の手は長いからな

あの魔女もあの世界に興味を持ったのかもしれないわね
とにかく急ぎ評議会へ報告しなければ
・・・それに、彼女をこのままほうっては置けないわ
丁重に葬ってあげないと
すぐにガードをよこしましょう・・・

ああ、そうしてやってくれ
こうしてデュプレ卿の消息に関する重要な手掛かりは得られぬままブリタニア城へと帰還しました。更にはブリタニアを狙う新たな敵ベロ・オンダリバの存在が明らかとなるなど不穏な情勢は予断を許しません。それでもエレインは謁見の間に立ち、冒険者らへ謝辞を述べました。

皆さん、ありがとう
皆さんのおかげであの怪物を倒すことができました
彼女のことは残念だけれど・・・
彼女の死は無駄にはしないわ
急ぎ調査を進めることにします
World: あのふざけたサムライを叩ききってやらないとな

そう言ってくださると心強いわ
オドリックさんもまた何かわかり次第評議会へ連絡してください

もちろんだ

慌しいですが私はこれで失礼します

私も失礼しよう
助かった、礼を言う
この事件の存在はタウンクライヤー協会の手によりただちに知れ渡る事となりましたが、そこで何があったのかは余り語られてはいません。
最新情報!
エレイン女史と冒険者の一行が王宮に帰ってきたようだよ
彼らがどこに行っていたかって?
それが、誰に聞いても「秘密」って言われるんだ
こうしてまたひとり、名が語り継がれるのみとなっていた伝説上の人物がソーサリアから失われました。
投稿者 Siel Dragon : 2004年12月16日 01:38
