2007年03月15日
ムーングロウ事件簿

ムーングロウで起こった事件に関する情報です。

2005年06月04日
トランメルムーングロウに景勝地を探す絵描きが出現(倭国)
2007年03月15日
綿花畑の精霊(倭国)

2007年3月15日 綿花畑の精霊

トランメルムーングロウ市街地には最近ブラックロック調査に係る巨大建造物が出現し、近郊のライキュームでは真実の書の大捜索が号令されている。かような時期にムーングロウの銀行前で冒険者に話し掛ける老人の姿があったそうな。

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この老人、ムーングロウ市街地から出た島南端の綿花畑での雑草取りを冒険者に頼み込んだようなのだが、そこに生えていたのは随分と巨大な雑草だった。

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心配をお掛けしましたかな・・・いまのを・・・みられましたかな

冒険者たちは口々に言う。「鹿が死んでました」と。この老人は雑草狩りの最中に敢え無く死亡、したかに見えたのだが、その死体の場所には何故か鹿の死体が横たわっていたからだ。

いや、この雑草どもですじゃ。これがさきほどいっておった雑草ですじゃ・・・ひとまずは刈り取っていただけたようで、お礼をいいますじゃ

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冒険者たちに礼をすると老人は自らの正体を明かし、改めて助力を請うのだった。

じつは、わしは・・・
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この畑を見守るのがわしの務めですのじゃ・・・

*ごほっごほっ*
す、すいませぬ

じつは・・・
この畑はしにかけておりますのじゃ・・・

もう新しい命を生み出すことが難しくなってきておるのです。質問もあるでしょうが、少々この老いぼれの話を聞いてくだされ・・・

畑は・・・いや自然全てに言えるのじゃが、死んでしまうともう元には戻らぬ。次第次第に、砂漠のように朽ちてしまうじゃろう。いつもならば畑は一度すべてを生み育み終わったとしても畑自身がもっておる生命力や人の子達の手によって、また生み育む力を取り戻せる

じゃが・・
*土に手を触れる*

この畑はそれが不可能なほどに傷んでしまっておるのですじゃ。この畑がまた元のようになるにはかなりの荒療治をせねばなりませぬ。つまり痛んだところを畑から切り離さねばならぬのですじゃ

先だっての雑草、いや魔物は、いうなればこの畑の痛んだ部分なのですじゃ。一度魔物として現してしまうと、もしすべて刈り取ることができねばそれこそ普通の植物と同じくしてみるみる生い茂ってしまうじゃろう・・・

わしも、なんとかしたいものなのですが、わしは癒し育てる事しかできませぬ。さらに、この老体ゆえ、お主らようにの刈り取る力は持たぬ上、畑の痛みを抑える事も聞かなくなってきておるのじゃ。

ここまではよろしいじゃろうか・・・?

はい

おぬしらに頼みたい事、その本題はこれからなのです。わしはこの畑に生命を育む力を取り戻させるために、特に根深く痛んだところをこれから育みますじゃ。それはまた魔物の姿をとって、いや先ほどよりも恐ろしい姿をとってしまうやもしれませぬ。おぬしらを危険な目に合わすやも知れぬが・・・

どうか、どうかこの畑のために刈り取っていただけませぬか・・・?このとおりじゃ!

了解したっ!

他の皆様も・・・よかろうか・・・?

コットンのためにがんばります

すみませぬ・・・
では、かかるとしましょう

先だっての魔物はいうなれば、この畑にとってはかすり傷程度、のものじゃった。地奥深い所の痛みをこれから育てるので・・・みなさま、どうか、よろしくおねがいいたします

奥底の痛みはわしがこの身に受けるゆえ、それに耐え切れず、もしわしが魔物と化すようであれば・・・躊躇せず切り捨ててくだされ・・・

じ・・・じいさん・・・

では、おたのみしますぞ・・・

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*息を吐く*

ふうううう・・・

* ゆっくり目を閉じた*

・・・むぅ
ぬううううう
はあ・・っはああ

どうか、どうか、よろしくおねがいしますじゃ!

独り気合を入れる中、老人は最後にもう一度冒険者へ礼をすると姿を消してしまった。

何故か身に着けていた衣服だけ残して・・・
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同時に狭い綿花畑に次々と異変が起こり始める。

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沸き続ける魔物たちを次々と駆逐する冒険者たち。アースエレメンタルの駆逐を終えたところを境に徐々に出現する魔物の数も質も落ち始め、やがていつも通りの平穏が取り戻された。

すると畑に次々と綿花が生い茂り、あっという間に畑を埋め尽くす程となっていた。

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結局、老人が再び冒険者たちの前に姿を現すことはなかった。

だが、柵の外からじっと綿花畑を見つめていた鹿、あれが冒険者たちに助けを請うた綿花畑の精霊だったのかも知れない。

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投稿者 Siel Dragon : 2007年03月15日 23:32
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