2012年07月26日
第10回銀蛇自警団出動指令

第10回銀蛇自警団出動指令 - 次元旅行(Dimensional Travel)とは、2012年7月19日22時から Yamato において開催されたロールプレイイベント。



2012年07月17日
次元旅行の開催について
2012年07月19日
第10回銀蛇自警団出動指令 - 次元旅行
2012年07月26日
第10回銀蛇自警団活動報告

2012年7月26日 第10回銀蛇自警団活動報告

団長不在のまま開催された台10回銀蛇自警団出動指令の活動報告が、ねずみのシェリーから行われた。また、Yamato のマラス大陸にある EMリワードホール1階に団員から寄せられた活動報告書の一部が展示された。

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今回からは展示された報告書を書写することも可能となっており、書写した報告書を持ち帰って読むことも可能となっている。

なぜかホールの一部で通り抜けることができない場所もあるようだが…
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第10回銀蛇自警団 活動報告
Posted on July 26, 2012
by Sherry the Mouse

銀蛇自警団の団員の皆さん!
暑い日が続くけど夏バテしてないかしら?

- 暑くて頭回らないのでいつも通りこんな簡素ですいません。(Ami.S団員)

まあこうも暑くちゃしょうがないわよね。今回はレポートも若干出足が遅かったので、みんな倒れていやしないかと心配しちゃったわ!

今回回収レポート: 65冊

まずまずの回収率で、そっちは杞憂だったようね!
ただ期待された団長との再会はかなわず、失望した団員も多かったんじゃないのかしら。

- 団長どこにいったんですかー。(Musashi団員)

う、うーん。どうにか無事だといいのだけど……。

- 養育してるはずのドラゴンの迷子は大丈夫なのかな〜〜???(nemu団員)

ええと、ドラゴンの世話は私がしてるので安心して!だけどエサをあげる度にうっかり食べられないように毎回肝を冷やしてるわよ!本当に早く帰って来てもらわないとこっちの命が危ないわ!

・当日のミッションについて
というわけで今回はかなり本気で“rift”やムーンゲート周辺の謎に迫りつつ、団長の足取りを検証するわよ。まずは当日のポイントをきっちりまとめたHiroaki団員のレポートを紹介しておくわ。

ヒロアキの第10回銀蛇自警団報告書(VSS 10 Report)
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・ドリウス・ドースト(Dryus Doost)について
当日の流れがわかったところで、私たちが名誉のムーンゲートでお会いしたドリウス・ドースト(Dryus Doost)先生について触れておくわ。先生は、次元から別の次元への移動や、ムーンゲートの仕組みや、エーテルだとか、そういったことの権威でいらして、そのことについて「次元旅行」という有名な本も著していらっしゃるの。

先生の著書、「次元旅行」と先生ご自身については今回Siel団員が貴重な資料を提供してくれているので早速紹介しておくわね。

ジールの第10回銀蛇自警団報告書(Dimensional Travel)
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・エーテルについて
さて、次に行くわよ!ドースト先生のおっしゃっていたことを簡潔にまとめると、“rift”を形成する要因は二つあって、ひとつはエセリアル虚空間から流れ込むエーテル、そしてもうひとつはブラックロックってことらしいわ。つまり、エーテルの流れがブラックロックによって干渉されて、歪んだ結果“rift”が形成されるってわけ。でも、エーテルって正直何なのかよくわからないわよね?

- ここで私は、エーテルとは何ぞやと思った。エタノールやメーテルの仲間なのかも?でもエタノールはデュプレ卿が好きなもので、メーテルは私みたいな美貌の持ち主でしょ。(Kaede団員)

た、確かにエタノールはアルコールの一種だものね!

- Exodusはガス状のエーテルを使用できたことから、エセリアル虚空間からのエーテルの流れを強く受けていたと考えられる。(Hiroaki団員)

そうね。もともとエーテルはエセリアル虚空間にあるもので、エクソダスはおそらくそれを秘薬、呪文、あるいは彼自身のマナといったものを消費しながら凄まじいパワーに変換していたってわけ。

ここまでで何となく、魔法とエーテルの関係はわかったかしら?

・“rift”の捜索と第6の“rift”
ドースト先生の説が正しければ、“rift”はエーテルの流れに沿って複数存在するはず!果たして私たちは名誉のムーンゲートからほど近いBandit Townを皮切りに、全部で5つの“rift”を発見することができたわ。

- シェリーはねずみのクセに(失礼)なんとま〜足の速いこと!(ki na ko団員)

それは大変失礼!みんなちゃんとついて来れたかしら……?私が把握している以上に迷子続出だったのかしら!

- 団長捜索のため団員はriftに入っていくのだが幾重の亀裂に入った次のriftの捜索のために化け物の住処に踏み込んで捜索していると。。。他の団員たちの姿が・・・どんどん減っていくやばいと焦ったその時血エレパラゴンに殺されたww(kottan団員)

- しかしながら、そんなことくらいで行く手を阻まれるような自警団ではないのだよ!こう見えてもわたしは逆境に強い武士の末裔の甥の従兄弟だからだ!(Rachel団員)

末裔の甥の従兄弟ってなんだかずいぶん遠いけど……。がんばってちょうだい!今回の私たちの足取りは“rift”に沿って、

名誉ムーンゲート(Honor Moongate )>> バンディット・タウン(Bandit Town)>> カルノー(Pass of Karnaugh)>> モントー(Montor)>> Sudiva安住の地(Lenmir Anfinmotas)>> 天使宮(Reg Volom)>> ヴァーローレグ(Ver Lor Reg)

だったわね。そう!幸運にも私たちは道すがら、かってコブトス最深部に君臨したSudivaに会うことができたわね!

- Sudivaの安住の地が分かり安心した。(Kiriko団員)

- イルシュナーの湖畔のビーチで小鳥達と戯れている姿が発見された。(seven II団員)

“rift”はとても不安定なものだから、まだSudivaに会っていない人はできるだけ早めに行ってみることをおすすめするわ!モントー最南端の青いタイルの建物にSudiva安住の地に通じる“rift”があるわよ。

だけど途中にも、そして終点のヴァーローレグにも団長自身が姿を見せることはなかったわね……。

- 異世界にいってるとおもうです・・つまり見落としているエセリアル虚空間があるのでわ・・(Geese団員)

実は前回ソーサリア中に“rift”が現れた時は、すべての“rift”をつなぐ暗号によって私たちはエセリアル虚空間に行くことができたの!

- Ilshenarの最南西部、Elemental Valley (18o 33N, 60o 7W)にあるan ancient stoneの近くで「Roclasmpy」という暗号を唱えると、なんとThe Time Lordがいる空間に行けたらしい!(Misto団員)

これは、私たちが気付かない“rift”が存在した可能性があるということかしら?団長はすべての“rift”をつなぐ暗号を入手して、エセリアル虚空間へ旅立ってしまったのかしら?

- riftの印を順番に線で結んでみました。その線はイルシェナーの北側の山脈に沿って、大きな円(多少いびつですが)を描いているようにも見えました。(形はバシネットに似てます…。)(匿名希望団員)

- ヴァーローレグ内部にロストビレッジへ繋がるような『rift』は存在しなかった。『rift』が至極不安定なものであると言い切ってしまえばそれまでだが、今回探索したルートは武勇エリア南部から大きく渦を巻くようにヴァーローレグへと流れていった。それならば、ヴァーローレグから渦の内側へと向かうエリア、ブラックソーン要塞跡地周辺や、慈悲エリア周辺に渦の終着点はあるのではないか。(nana団員)

そうね。私たちはまだ見ぬ、あるいは消えた“rift”の痕跡を探すため、イルシェナー周辺の調査を継続して行う必要があるかも知れないわ。

・名誉ムーンゲート損壊に関する考察
では次に、発見された“rift”と名誉ムーンゲートの損壊の関連性について検証するわね。

“rift”は先ほども触れたように、エーテルの流れがブラックロックの干渉を受けて生じるものだけど、じゃあ今回作用したブラックロックはどこから来て、何がきっかけでエーテルの流れに干渉したのかしら?

まず考えられるのはエクソダスが倒れたことによるエネルギーバランスの崩壊よね。もともと名誉ゲート、あるいはその近辺には、エクソダスを制御するための巨大な安全装置やシールドのようなものが存在していて、これがブラックロックを媒介としていたら?エクソダスが倒れたことによって行き場を失った膨大なエネルギーが放出された結果、“rift”を生じたと考えればつじつまが合うわ。
一方こんな説もあるわ。

- Gate Travelの魔法の必要Manaは40、効果時間は約30秒ですので同等としますとゲート維持には約4800 Mana/h必要となります。ゲートのMana使用量はそれほど多くありません。ムーンゲートは常時エセリアル虚空間と接続されており、エーテルを取り出しやすい場所であった事から大量のエーテルが流入したものの、ゲート自身はそれほどエーテルを消費しない為、大量のエーテル流入に耐えられなかったのだと思います。(Eleria団員)

なるほど。もともとムーンゲートは多くの消費マナを必要としないことに加え、なんらかの原因で急激なエーテルの流入があったと考えればひびが入ったのも合点が行くわね。あるいは私たちは普段、転送装置として何の疑問を抱くこともなくムーンゲートを利用しているけれど、実はムーンゲートは私たちが知らないだけで、エセリアル虚空間と通じながら、まったく別の役割を持っていて、それ故構造が複雑化していて非常に壊れやすくなっていると考えることもできるかも知れないわ。

- Doost氏によれば「ムーンゲートは同じ時間の流れの中に同じ構造体が複数現われるのを防いでいる」らしい。かの王はMoon Gateをくぐる度に若返っていて、長い時を生きているという話を聞いた事があるが、関係はあるだろうか。(Misto団員)

- この世界とどこかの世界をつなぐ不思議なゲート ゲートはなにか心騒ぐものに思える(alianrhod団員)

ムーンゲートって確かに色んな奇跡が起こりそうな、なんだか神秘的なたたずまいよね。

ここではロード・ブラックソーンの“朽ちた日誌”を手掛かりに、限りなく真実に肉迫したHappy団員のレポートを紹介するわ。

ハッピーの第10回銀蛇自警団報告書
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・団長の足取り
さて、いよいよ調査を通じて判明した団長の足取りを整理するわよ!

- 時系列的にサーがヴァーローレグに至ったのがエクソダスとの決戦前なのか決戦後なのかはっきりとは分からないけれど、決戦当時あれだけの戦死者や負傷者が出た中でサーの着衣や備忘録が放置されたままになるとは思えないのでサーはきっと無事なのだと思いたい。(Namida団員)

- 工具箱がないため目的は達せられていると考えられる。また、備忘録が置かれているという事は記憶を取り戻したため必要がなくなったためではないか?(Lakshata団員)

備忘録もハイドチュニックも、置いたのは誰なのか、故意なのか、決定づける証拠は何も見つかってはいないわ。ただ、団長の所作と仮定して話をすすめると、団長はクロークを脱ぎ捨てた時と、ハイドチュニックを脱ぎ捨てた時、少なくとも2度ヴァーローレグを訪れていることになるわね。おそらく一度目はゴーレム工房のカーラス・ゼム(Kharas Zhem)を訪ねるため。そして二度目は他でもないカーラス・ゼムを助けるため。おそらく一度目はヴァーローレグのガーゴイルたちはほとんどテルマーに避難した後で、団長はカーラスに会うことはかなわなかったと思うの。そして二度目は何もかもが侵食されたヴァーローレグの中で、団長の備忘録もハイドチュニックもきれいに残されていることから、時間軸としてはエクソダス戦の後と推定されるわ。

ここまでは私たちの見方は大方一致しているのだけれど、気になるのは団長がその後どうやってロスト・ビレッジにたどり着いたか、ということよね。

- 気になるのは団長が飛ばされたriftについてだ。ヴァーローレグの周辺を探索してみたが、そのようなriftは見つからなかった。そのriftはイルシェナーの何処かではなく直接的にテルマーのロストビレッジに繋がっているように思われる。突発的なriftだったのだろうか?(Christina団員)

- Zhah女王が、ガーゴイルたちをVer Lor Regから避難させる時に強力な魔法を使い団長まで一緒に飛ばしてしまったのだろうか?(Cesario団員)

- Exodus討伐の際にSirの姿を誰も見ていないことや時間軸を考慮すると,riftが原因とは考えにくい。以前から非常に高い技量を持った魔術師の関与を示唆されており、この者ならサーを転送することぐらい容易である。(Hiroaki団員)

ふむふむ。一部のヴァーローレグのガーゴイルはエクソダスに洗脳されていたらしいし、業を煮やしたザー女王が強引な手段に出ることもありそうな話だわ。あるいは団長自身は何かに「落ちた」と表現しているようだけど、やはりあのエリア一帯には高度な技術を持つ魔術師による巨大なシールドのようなものが作用していて、ヴァーローレグに侵入を試みた団長を、ファセットを超えて「はじき飛ばした」可能性もあるんじゃないかしら。

一方でこんな見方もあったわ。

- 「備忘録」の内容を真実とする証拠はKharas Zhemの証言だけである。しかしその内容には数々の疑問が残る。Kharas Zhemが何かを隠し誤った方向に我々を誘導しているのではないだろうか。Kharas Zhemの身辺調査もファントム卿の探索と並んで進めるべきである。(SPARK団員)

そうよね。団長が無事保護されるまで、私たちは油断することなく、細心の注意をはらって調査すすめて行く必要があるわ。

ところで今回状況証拠に乏しいにも関わらず、備忘録の著者が団長だと決定付けたのはやはり現場に脱ぎ捨てられたハイドチュニックだったわね!

- 困っている人を見つけちゃうと、着物を脱…いや、一肌脱いでしまう性分なのだろうか。(匿名希望団員)

- ナチュラル・ボーン・かまってちゃん!(Tokiwa団員)

そ、そういうことだったのかしら。いずれにしても記憶を失った上に既に上半身裸の団長は、一刻も早い保護が必要ね。

- もし団長の事をあまり良く思っていないと噂のあるロイヤルガードの上層部、またはその繋がりのある人物などに裸で放浪している団長を見られようものなら自警団存続の危機に発展するやもしれません。(Aimai moko団員)

それは何としても避けたい事態ね!ただ、備忘録の内容を読んで調査をすすめた団員からは、どんな状況に陥ろうとも、あくまでも団長のその人となりを信頼すると言うこんな声も聞かれたわ。

- なんと団長は記憶を失って居たという。そしてさらに、助けてくれたガーゴイルのため、彼の道具を取りに単身ヴァーローレグに向かったという。つまり自警団やロイヤルガードといった自分の立場やアイデンティティーに左右されることなく、彼は友のためになすべきことをしたということである。(seiran団員)

- 私たち銀蛇自警団はブリタニアの治安を維持し、王の居ないこの国を守ることが役目ですが、その活動とは離れた部分でも絆を深めてきました。-中略- 回を重ねるごとに謎と激しさを増した本来の活動だけがこの連携を生んだわけではないと思うのです。(匿名希望団員)

- 信じていますよ。団長。(S団員)

団長の帰還を待ちわびるみんなのメッセージに私も思わず目頭が熱くなったわ!ドラゴンに睨まれて泣いてるわけじゃないわよ!本当よ!引続き団長捜索のための手立てを探りつつ、ここでは淡々とした文体に内包された鋭い感受性を感じさせるLayla団員の珠玉の一冊を紹介して今回の報告を〆るわね!

ロスト
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・番外編
- 実のところ、イベントの内容をまるで覚えていないのは、イベントの間ずっとメッセで嫁のむんさとのお話に夢中になってたからなのは、ここだけの秘密なのであった。(Kameriya団員)

まあ!お嫁さんが無事見つかって何よりだったわね!う、うらやましくなんかっ!

- 再度イルシュナーに出向いてみると、同じくレポート提出に向けて整理してるであろう団員らしき人がいたので話しかけてみた。
「こんばんわ」
「hello」
「外人ですか?」
「sorry」
「団員の方ですか?」
「=}」←意味がわからん表現はカンベンしていただきたい。どうやら外人のようだ!
(Rachel団員)

- Globuurz… 自分たちが助かりたいがために、罪もないオークを殺すというの?(Lio Leia団員)

どうやら我が銀蛇自警団には異人種、異種族の団員が続々参加中のようよ!

- Ophidian砦近くのペンタグラムは、何らかの準備が徐々に進んでいるかのように、レンズの数を増やしている。(Leaf団員)

- そうだ、0に。0になる前に、団長を探し出さなければ。(Skills団員)

それは何だか気味が悪いわね。何に向けてのカウントダウンなのかしら。単なるいたずらにしては手がこんでるわね!

- 壊せる壁は修復機能を備えているらしく、今回団員が破壊して道を作っていたが、翌日にはまた復活していたようだ。…生きている壁なのだろうか?(JUNK団員)

ヴァーローレグ内部の壁のことね。かってエクソダスが何かをエネルギーの供給源にして生き長らえていたように、この壁も何かから栄養を摂取していることは十分に考えられるわ。ヴァーローレグという街自体が、もはやひとつの大きな生命体ってこともあり得るわよね……。

- チューチュチュチューチューッ、チュチュチュチューチュチュー 訳(今回のレポートもシェリーが読むようなので、鼠に変身して鼠語で書いてみた)(ZagZag団員)

なんだかなまりが強いわね!ブリタニア地方のネズミじゃない気がするわ。

……。
…………。
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ちょっと!団長を見つけたら素通りしないでちゃんと連絡してね!

・総括
今回も力の入ったレポートばかりで、ついつい時間が経つのも忘れて読みふけっちゃったわ!何度も言うけど紙面の都合で紹介できなかったレポートがたくさんあるの。団長不在の間、みんな不安だと思うけど、この私が小さい目を精一杯見開いて、皆さんのレポートを一語一句もらさず読むことをお約束するわ。

ところでまたまた皆さんからたくさんの差し入れをいただいちゃったので、この場を借りて厚くお礼を申し上げるわね!Cesario団員からのバーボンの差し入れは、Happy団員からの夜警用隠し酒といっしょに団長が戻って来た日のために大切にしまっておくわ。Misto団員からはリカーとパイとハムとチーズ、それぞれ団長と、ドラゴンと、私宛ってことでいいかしら?alianrhod団員からは団長へハイドチュニック、Chocolate団員からはバニラの花、Aimai moko団員からはチーズ、JUNK団員からの酵母と樽とWheat Wortは、何か仕込んでおけということかしら……?御意!

Mareni団員のリンゴはレポートといっしょにEMリワードホールに展示させていただくわね!そうそう、今回、EMリワードホールには本報告で発表されたレポートの他、下記団員のレポートも展示しておくので、ぜひ読書を楽しみに足を運んでみてね!

(OOC: すべての本は写書可能となりました。ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。)

(アルファベット順)
alianrhod団員
Cesario団員
Chocolate団員
Christina団員
Eleria団員
Koumei団員
Leaf団員
Mareni団員
Misto団員
nana団員

じゃあね、みんな!次回のミッションでは団長が見つかりますように!

また会いましょう!

団長代理 Sherry the Mouse

2012年7月19日 第10回銀蛇自警団出動指令 - 次元旅行

2012年7月19日22時、我ら銀蛇自警団はイルシェナー世界、名誉のムーンゲート近郊において合流を図った。名誉のムーンゲートは過日の戦役以後、その機能を喪失したままとあって、徒歩で赴くには不便となってしまったが、今宵の限ってはニュジェルムを経由して赴いた。

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合流の刻限より少し早く到着したことから、今後のことについて団員らで雑談を交わしていった。

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名誉のムーンゲートについても改めて確認したが、シューシューと奇妙な音をたてるばかりで機能停止後の変化は見つからなかった。

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Koumei
むかーーーし、そこに捨ててこられたエクソダスのコアって戻ってきちゃうわないか、心配なんだが。

Siel
あるいは世界を滅ぼす大いなる災禍、ガーディアンの至る道となるか…

Happy
団長はどこいったんだろうな、結局。

Koumei
エセリアル空間ですっ裸のままなのか…。

名誉のムーンゲートを取り囲むように山裾を団員らが埋めるに至り、ようやくねずみのシェリーが姿を現す。

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Sherry the Mouse
皆さんこんばんは!先生はまだ来ていないかしら……?

Leaf
まだきていないようですが。

Sherry the Mouse
そうなんだ。なんでもこの先生はゲートトラベルだとか、エーテルの結晶構造だとか、何だかよくわからないけど、つまりそういったことの権威なんですって!

Siel
メイジ評議会の…あの方ですか?

Sherry the Mouse
そうなの!サーがこの付近で行方不明になっているので、ゲートや亀裂のことを調査すれば、何か新しいことがわかるかも知れないわ!ええっと、その先生だけどたぶん期待できると思うの!「次元旅行」っていう有名な本も書いていて、デュプレ卿が紹介してくれたのよ!大人の事情とかで自分は今回いろいろと事情があって会いに行けないけれど、みんなによろしくと言っていたわ!大人の事情って何かしらね?

Siel
まあ、敵対勢力ではありますからな。

Sherry the Mouse
ああ!そういうことね!あっ!いらしたみたい!

そこには団員らに紛れ山裾をじっと見つめるひとりの魔術師がいた。

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Dryus Doost the Mage
*触る*

Koumei
いやあああ、お尻触られた!?

Happy
見るからに変態

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つるはしを手にし、大勢の団員の目を憚ることなく不審な行動を取る魔術師、彼こそがメイジ評議会の重鎮、ドリアス・ドーストだった。我ら銀蛇自警団としても初見の人物だが、様々なムーンゲートについて記した研究論文、次元旅行は雑貨屋でも購入できる有名な書籍。残念ながら、流通は英語で記されたものであるのだが。

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魔術師ドリアスはようやく周囲を見渡し、つるはしを鞄へと戻した。

Dryus Doost the Mage
ああ、いかんいかん。待たせてしまったかな?すまないね。こんばんは。どうも昔から目の前のことに夢中になると、周りがとことん目に入らなくなってしまう性分での。ほっほっほっ。

Sherry the Mouse
こんばんは! 先生!

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Dryus Doost the Mage
よく見ればねずみやオークや熊まで……。少し制限しないことには収拾がつかんな。どうにも最近ここ、名誉のムーンゲートが使用不能に陥ってからというもの、弟子入り志願も含めていろいろ出入りが激しくていかん。

魔法使いの弟子、になりたい人々が多いことを悩む魔術師ドリアス。ドリアスの事を知らぬ者も多いだろうのだろうが、それでも名高い魔術師、ということだろう。

Dryus Doost the Mage
しかし、それにしても!こんな現象は私が長年ゲートや次元といったものを研究して来て初めてのことだ。見たまえ諸君! 見事な亀裂ではないか!

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Dryus Doost the Mage
何でもエクソダスが倒れたときにできたものだと言うが、何故このタイミングで、なぜムーンゲートに現われたのか、慎重に調査をすすめねばならないだろう。

Hiroaki
危険はないのですか?

Dryus Doost the Mage
さて、うむ。今までに“rift”を見たことのある者はどれくらいいるかね?

裂け目(rift)とは、一般的には2006年9月にソーサリア各地に相次いで出現した空間の亀裂のことを指し、ムーングロウの天文学者セルシウス(Selcius the Astronomer)によって存在が報じられたものだ。また、これら裂け目の出現に先立ち、オフィディアン戦争におけるテラサンキープ戦役で破壊したブラックロック柱跡に類似の裂け目が生じたことが確認されていた。更に遡れば、トランメル世界トリンシック市街地で2004年7月の牛泥棒事件で生じた裂け目などがある。

団員らの中にもこれらの裂け目を目撃した者は数多くいた。

Sherry the Mouse
うんうん!あるわよね!

Dryus Doost the Mage
ほうほう。思ったよりいるようじゃの。

Sherry the Mouse
こんなに派手じゃなかったわよね。うんうん。

Dryus Doost the Mage
一応ここで“rift”について少し情報を与えておくことにしよう。

Sherry the Mouse
お願いします!

Dryus Doost the Mage
“rift”については諸説あるが、今日のところはエーテルの通り道にできた歪み(ひずみ)と解釈して、調査をすすめることにしよう。

そう言うと、魔術師ドリアスは団員らを値踏みするように見渡した。

Dryus Doost the Mage
ふむ……。それにしてもみんな屈強そうじゃの……。

Sherry the Mouse
ええそれはもう……。

Dryus Doost the Mage
動物だけでなく、魔術をなりわいとしない戦士まで、多数弟子にしてしまったようじゃ……。

Sherry the Mouse
戦士だって探求したいんです……。

Dryus Doost the Mage
メイジ、メイジはおらんか?

Sherry the Mouse
メイジの方!

無論、団員の中にも数多くの魔術師がいる。私自身も魔術の系統を修めているのだが、魔術師ドリアスから魔術師じゃなくてオークだろうと一蹴されそうなので手を挙げず。

Sherry the Mouse
いっぱいいるわね。

そこで魔術師ドリアスは、挙手した団員の中からひとりを選び、招き寄せた。それは団員のマレニ(Mareni)さん。

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マレニさんが団員を代表し、弟子に選ばれたようだ。

Dryus Doost the Mage
よろしい。お前が魔法を発動するとき、それは厳密には呪文や秘薬を媒介として…

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Mareni
そ…そうなの?

Sherry the Mouse
むずかしい…。

Dryus Doost the Mage
知っているのにあえてとぼけるとは、謙虚でよろしい!

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こうして試問に応えることなく、魔術師ドリアスとその弟子マレニの絆が生まれた。

ただし、魔術師ドリアスの提示した試問は、イエスともノーとも言い得るものだったから沈黙は本当の正解であったかもしれない。というのも、試問にあった"エーテルをパワーに変換"とはエーテルの性質についての定説とは異なるからだ。魔術師ドリアス自身も今回の調査に先立ってエーテルを"魔法の伝播の触媒"と表現していたのだから、意地の悪い試問であったと言える。

Dryus Doost the Mage
つまりそのときにできたエセリアル虚空間とエーテルをつなぐ流れが、何らかの理由で干渉され、歪みを生じたときにできるもの、それが他ならぬ“rift”ということになろう。

Sherry the Mouse
なるほど!

Dryus Doost the Mage
私はエクソダスが倒れたときに、とてつもなく強大な魔法によるシールド、あるいは安全装置のようなものが、何らかの原因で破壊されたのではないかと考えている。ムーンゲートに亀裂が入るほどの荷重がかかったということは、それがそのへんの魔術師の小手先の魔法でなかったことは容易に推察できよう。伝説的な魔術師の所作であったに違いない。ところでここまでで何か気付いた者はいるかな?

Happy
わかりました!だからとんでもない魔法使いがいるってことですね!

Dryus Doost the Mage
その可能性は大きい。

Siel
ミナックスや存命の頃のブラックソン…?

Koumei
エセリアル空間が絡むならあの御方では、ホークウィンドウ…

Hiroaki
アドラナス

pelu
ベルトラム・ベアトリス

Sherry the Mouse
みんないい線いってそうね!うんうん

Dryus Doost the Mage
各自心に思い描いている人物がおるようじゃな。

ほかにも時空を越えるムーンゲートを創出した人物として伝説に残る宮廷魔術師ニスタルも挙げていいだろうし、直近ではコブトスに現れた魔術師コーラもいる。伝説的な魔術師というだけでは絞り込むことは難しいだろう。

Dryus Doost the Mage
それはともかく、つまり、これが“rift”だとしたら、エーテルの流れに沿ってここ以外にも複数存在する可能性があるんじゃよ!

Sherry the Mouse
ええっ!新しくできてるってことかしら?!

Dryus Doost the Mage
うんむ。というわけで、さて今日は新しくできた“rift”の場所と、その正体についての調査じゃ。気をつけて行って来るんじゃよ。

Sherry the Mouse
あの……! 先生。もしかして“rift”は別の次元や、別の“rift”につながっていたりするんでしょうか?といいますのも、実はこの付近で行方不明者が出ているのです。まさかその“rift”から異空間に落ちてしまったとか……。サーが……。みんなサーが気になるわよね!ごめんなさい!

Dryus Doost the Mage
私は別にやることがあるでな。エーテルが変化した魔法のパワーがどのような種類のものであったかにもよるが、“rift”が転送装置のようなものに変化する可能性もなくはないであろう。そもそもムーンゲートは同じ時間の流れの中に、同じ構造体が複数現われるのを防いでいるが、私の解釈では“rift”が変化して転送装置になった場合、そういった制御機構がまったく欠落したものになるんじゃよ。言いかえれば安全装置のないムーンゲートのようなものじゃ。別次元から何かが入り込んで来ることもあるし、近寄れば別次元に飛ばされてしまうこともあるかも知れんのう。

ソーサリアでは、言霊の力を信じるしかないのか。魔術師ドリアスが危惧を口にした途端、名誉のムーンゲートに異変が生じた。複数の邪悪な魔術師が裂け目から現れ出たのだ。

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Sherry the Mouse: なんと……。!!!!

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Dryus Doost the Mage
ほっほっほっ。まあ気をつけて行ってくるんじゃよ。報告はこの中の誰かから後で聞くとしよう。

Sherry the Mouse
了解しました……。

魔術師ドリアスは、裂け目に関する仮説に合致する事象が生じたことに満足し、立ち去っていった。

ねずみのシェリーも名誉のムーンゲートから現れ出たのが魔術師であったことから考察し、それがムーンゲート近郊から転移してきたものではないかと推論を示した。

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Sherry the Mouse
どう思う?あの赤メイジとか山賊がいるところよ!ついてきて!みんな! 準備はいい? 行くわよ!

いかなる仮説も実際に確認しなければ真実とはわからない。ねずみのシェリーと我ら銀蛇自警団は、名誉のムーンゲートから北西に位置する集落へと移動を開始した。

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<53706979>Sherry the Mouse
このあたりにriftが無いか探してちょうだい!

<2872355>Leaf
建物の西の山の近くにあります。

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いよいよ裂け目を発見した団員ら。この裂け目が銀蛇自警団長サー・ファントムの行方に関わるか未知のまま、我らには進むしか選択肢はないように思えた。

Sherry the Mouse
入ってみましょう!

ねずみのシェリーとともに飛び込むと、同じイルシェナー世界の北部、カルノーの回廊へと我らは立っていた。

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<53706979>Sherry the Mouse
Bandit Townからカルノーへ移動したわ!

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ともかく捜索するしか手はない。我らは古城カルノー内へと進み、不審な点がないか城内を駆け回る。

<5386870>Hiroaki
rift発見

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<53706979>Sherry the Mouse
あったわ!カルノーは2階の北側よ!

こうして我ら銀蛇自警団は、裂け目から裂け目へと旅することとなる。ここでわかるのは、裂け目と裂け目は結ばれているようであるものの、ムーンゲート同士での転移とは異なり、転移場所に若干の誤差が生じており、不可逆的な転移であるということに過ぎなかった。

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我らが次に辿り着いたのは、イルシェナー世界の北東に位置する廃都モントー。イルシェナーの北西部から北部、北東部と東へ転移を繰り返したことになる。奇妙なことにイルシェナーを時計回りに転移しているように思えた。

<53706979>Sherry the Mouse
次のriftを探してちょうだい!カオスで次のriftを捜索中!道がわからなくなった人はカオスゲートから合流するといいわ!

三つ目の裂け目、それは日頃はあまり立ち入る機会の少ない廃都モントー南部で確認できた。

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<5386870>Hiroaki
カオス南の階段を上ったところにriftがあります。

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<53706979>Sherry the Mouse
みんな!南端に来て!南端の青いタイルの階段よ!

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廃都モントーは、古城カルノーに比べると調査範囲が広大で徘徊する魔物も危険であったため、多くの団員が苦しめられた。銀蛇自警団は三つ目の裂け目を潜った先で、一端再編を図るため小休止を取る。

それは、かつて幾度か訪れた機会のある河辺。だが、今では別の意味合いを有する場所となっていた。

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<67917391>Siel
Sudiva の安住の地にたどりつきました!

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コブトスに忌々しい魔女コーラが現れると時を同じくして姿を消し、安住の地に辿り着いたとのみ知られていた Sudiva と会偶したのだ。

<53706979>Sherry the Mouse
ここよ!みんなついてきたわね?もうカオスにいないわね?カオスからSudiva安住の地に出たわね?じゃあみんな!Sudivaに挨拶はできた?

河辺を捜索するもこの地に裂け目を発見するには至らなかった。ここで調査も打ち切りなのか、と思いきや河辺の西端にある輝きに飛び込むことに。

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Hiroaki
これriftじゃないよなぁ

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裂け目とは異なるものの特殊な転移能を備える輝きであったことは疑いようがない。我らは砂浜を後にし、僅かばかりの距離を転移した。そこは霊性エリアから北へ抜ける橋のたもと。

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そこで待ち受けていたのは、何故か二体のエセリアルウォーリア。確かにエセリアルを名に冠して呼ばれるこの有翼種、今回の裂け目に何らかの関わりを有していたのか。

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我らはエセリアルウォーリアに妨害の意志があると判断し駆逐、この有翼種らが挟み込むようにして守護していた四つ目の裂け目を前にした。

Sherry the Mouse
入ってみましょう!

ねずみのシェリーとともに裂け目を潜ると、そこはエセリアルウォーリアらの住み処となっているレグヴォロム(Reg Volom)の門前。

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<53706979>Sherry the Mouse
天使宮に出たわ!マイナスカルマの人は気をつけて!

団員らは次々と宮殿内へ突入、その地下へと進んだ。

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<53706979>Sherry the Mouse
天使宮は右奥にriftがあります!

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Sherry the Mouse
入るわよ!

名誉のムーンゲートから始まった裂け目の旅路、イルシェナー世界を時計回りに転移していき、辿り着いた先は過日の戦役最後の地、ヴァーローレグであった。いや、いまやエクソダスシティと呼ばれる地であろうか。

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<53706979>Sherry the Mouse
ヴァーローレグに到着したわ!

Hiroaki
シェリー、これ、団長の服じゃ…?

Sherry the Mouse
え……。保護色で見えなかったわ。

旧ヴァーローレグ西部、黒いサークルストーンのそばに団長の服と思しき痕跡が発見されたのだ。

Koumei
まて、ということは、やはり脱いだのか…

<53706979>Sherry the Mouse
そうらしいわ……。みんなヴァーローレグに来ているかしら?

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Sherry the Mouse
これは……。誰かが残した日誌かしら?奇妙だわ。ヴァーローレグにあるものはすべてエクソダスに侵食され、朽ち果ててしまったはずなのに……。いつからここにあるのかしら。

Hiroaki
ということは、エクソダスがたおされたあとに?

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シェリーは団員が再集結したことを確認し、残された日誌を読み始めた。

Sherry the Mouse
*コホン*
読み上げるわね。

備忘録
著者不明
「まだ少し頭が痛い。どうやら私はうかつにも足をすべらせ、穴か亀裂のようなものの中にぶざまにも頭から落ちてしまったようだ。今がいつで、意識を失ってからどれほどの時間が経ったのかすらもわからない。何もかもが頭の中にもやがかかってしまったようにはっきりしない。今の状況を書き記すことで、わずかずつでも記憶の糸を手繰り寄せることができれば、私が何者でどこから来たのか、いつかわかる時が来るかも知れない。」

……大変! これは……?これはもしかして……?続きを読むわ!

「私はお世辞にも寝心地がいいとは言えない石造りのベッドに寝かされている。周りには光沢のある橙色の肌と羽を持つガーゴイル族が多数ひしめき合っている。彼らとは以前どこかで一度会ったことがあるような気もするが、思い出そうとすると頭が割れるように痛むので今はやめておく。彼らは皆一様に不機嫌で、深い悲しみに沈んでいるように見える。一体彼らに何が起こったのだろう?」

「彼らの操る言語は私には耳慣れないものであり、内容はおよそ理解不能であったが、見ず知らずの私を客人として仰々しく扱うでもなく、邪険にするでもなく、心地よい一定の距離を保って接して来る様は、彼らが統制とバランスに優れた、知的な種族であることを物語っている。ある日彼らとコミュニケーションを図ろうと考えた私は、思わず彼らの言葉を口走っていた。」

「“Por-Xel-Agra-Lem”」

「私がなぜこの言葉を知っていたのか、なぜそれが“ゴーレム”を表すガーゴイル語だったのか、それはわからない。しかし、私の言葉を聞いていた一人のガーゴイルが、驚いたように顔を上げ、そっと私のベッドに近づいて来たのだ。」

「彼の名はカーラス・ゼム(Kharas Zhem)と言った。彼はヴァーローレグという街でゴーレム工房を営んでいたのだと言う。彼はたどたどしいながらも我々が話す言葉を操り、私に懸命にヴァーローレグの思い出と、どうして彼らが街を後にしなければならなかったのかを話してくれた。」

「彼にはひとつ心残りがあった。彼の愛着ある工具箱をヴァーローレグに残して来てしまったのだと言う。私はなぜか彼を助けたい衝動に駆られた。彼がかって機械油と汗にまみれて仕事をしていたゴーレム工房は、ヴァーローレグの街の最西端にあるという。」

ここのことね?!

「私自身はだいぶ体力を取り戻すことができたように思う。難民として身動きの取れない彼に代わり、このうち捨てられた村を出て、ヴァーローレグに向かうことを決意した。」

「どうやら避難所のあるこの村は、三方を川に囲まれているらしかった。標高が高いのか、南側に雪原があるらしく、時折冷たい風が吹き込んで来る。緑色の大きなモンスターが避難所の近くまで流れて来た日には、ガーゴイルたちは橙色の翼をじっと縮こませ、身動きもせず危険が通り過ぎるのをひたすら待つのだ。」

「翼を持たない私は村を出て北に向かった。カーラスの言う通りなら、間もなく左手に石造りの橋があるだろう。橋を渡ったら道なりに南へ向かい、テルマー・ゲートからイルシェナーへ向かおう。」

これは……。サー……! サーはいったいどこにいたのかしら?この場所ってどこかしら?!

nana
ここに工具箱が無いなら、無事帰ったのかな?

Sherry the Mouse
そうなのかしら。

Hiroaki
ここからどうやってかえったのだろう…

Sherry the Mouse
でもサーはカーラスに会っていたのね?

Ami.S
ここから出れるの?

Happy
テルマーにもどってるかも

Namida
Dragonwolf

Sherry the Mouse
ドラゴンウルフ村?

nana
ドラゴンウルフ村の近くには雪原ないよ

Sherry the Mouse
たぶん、 単一の神殿が南側にあって、そこに雪があったような気がするわ。

pelu
ロストヴィレッジとかいったかな

Sherry the Mouse
それだわ!そう!みんな!その場所へ行ってみない?場所がわからない人はいる?

nana
墓の北の無人だった村や

Sherry the Mouse
そうね!そこに行ってみましょう!場所がわからない人はいったんテルマーのムーンゲートに集合よ!いい?

遂にサー・ファントムに関する新たな情報を得た銀蛇自警団員らは一端イルシェナー世界を離れ、テルマー世界で合流を図った。

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更にシェリーの創出させたムーンゲートを潜り、目的の地ロストヴィレッジへと向かった。

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我らが再集結を果たしたのは、ロストヴィレッジ最北にある最も大きな施設だった。

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<53706979>Sherry the Mouse
みんな来ているかしら?

Happy
団長いないな

Sherry the Mouse
いないね。

施設内を見渡すが、そこには銀蛇自警団長サー・ファントムの姿も痕跡も見つけることはできない。しかし、上階に何者かの気配があり、階段を注視した。

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Sherry the Mouse
あ、みんな!周りをあけてちょうだい!カーラスよ!

偶然なのか、そこに現れたのはサー・ファントムの日誌に名のあったゴーレム職人のカーラス・ゼム。

Kharas Zhem the Tinker
どうしたんだね?あの男が戻って来たのかと思ったよ。いやいや……。なんでもない。はじめまして

Sherry the Mouse
あの男?

Kharas Zhem the Tinker
こんなにたくさんのヒューマンやエルフを見るのは久しぶりだ……。あれからもう何年もの月日が流れた気がする。いったい何事かね?

Sherry the Mouse
あなたがカーラスさん!

Kharas Zhem the Tinker
急にたくさん現われるから仲間はみんな隠れてしまったよ

Sherry the Mouse
そうよね。ごめんなさい……。ここはあなたたちの避難所だったのね……。

Kharas Zhem the Tinker
あの男はいないのか?

Sherry the Mouse
ええ、はじめまして。私はシェリー。

Kharas Zhem the Tinker
カーラスだ。

Sherry the Mouse
こちらの皆さんはブリタニアの秩序を守ろうと、有志で結成された「銀蛇自警団」のメンバーです。彼らは行方不明のリーダーを探してここへ来ました。彼の名はサー・ファントム。全身黒装束に身を包んだ銀髪の男で体に火傷の痕があるはずです。あなたは彼に会っているはずです!

Kharas Zhem the Tinker
……。火傷の…あの男ならばひと月ほど前までここにいたよ。

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ガーラスは施設の西側の植え込みを一瞥した。

Sherry the Mouse
なんですって……。

Kharas Zhem the Tinker
最初はひどく衰弱していたし、どうやってここにたどり着いたのかすら、満足に説明できる状態ではなかった。しばらくしてから足をすべらせて深い穴のような場所に落ちたようだと話していた。どうやら一部記憶を失っていだようだ。やがて小康を得た彼は、私の代理を買って出てくれて、単身ヴァーローレグへ向かって旅立って行った。危険だからいいと言ったんだが、彼の決意は固かった。自分が何者なのかを探るためにはここにいてもだめだと思ったんだろう。

Sherry the Mouse
なんて無茶を……。詳しく調べてみないことにはまだ断定はできませんが、状況を見る限りではヴァーローレグにいたようです。でもその後の足取りはつかめていません。いったいどこへ行ってしまったのか……。

Kharas Zhem the Tinker
ふむ……。やはりだめか……。幼いころから肌身離さず愛用していた私の工具箱も、もはやヴァーローレグと運命を共にしたのだろうか。今頃故郷はどうなっていることだろう!バーナーの焼ける匂い、金床の鳴る音、砂漠の熱波、大理石のベンチの冷たさ……。

Sherry the Mouse
……。お察しいたします。仕方がないわ……。また振り出しに戻ったようね。もし何か思いだしたらぜひ連絡をくださいますよう!

Kharas Zhem the Tinker
*お辞儀*

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Hiroaki
団長が拾ってる可能性はありますね。

Sherry the Mouse
そうね。拾って、もしかしたら帰って来るつもりだったんだと思うわ。みんな! サーは見つからなかったけれど、そうねぇ……。三つ子の魂ナントカ……かしら。みんな! サーは見つからなかったけれど、壊れたムーンゲートのことや、“rift”のこと、サーがいたのなら報告しておきたいことが山ほどあるわ!彼はタフな男よ。きっと帰って来るわ!だからいつものようにレポートは月曜の深夜までよ! 待ってるわね!お願いね!私もそろそろ行かなくちゃ!みんな気をつけて帰ってね!それじゃあね! ごきげんよう!

2012年7月17日 次元旅行の開催について

今回の物語では、ベータシャードに関する物語でその名は登場していた魔術師、ドリウス・ドースト(Dryus Doost)が改めて登場した。確認できる範囲で登場している物語は、ベータシャードが崩壊し消滅するまでの終末を描いた一連の物語"The Scavenger Hunt"や"End of The World"。また、ドリウス・ドーストの著書は雑貨屋で販売されており、それが今回の副題ともなっている次元旅行である。

第10回 銀蛇自警団出動指令 - 次元旅行
Posted on July 17, 2012
by Asiantam

魔法使いドリウス・ドースト(Dryus Doost)はムーンゲートに現れた奇妙な裂け目を見てうなった。

「うーむ。これは……。」

かってロストランドを舞台に繰り広げられたオフィディアン族との戦いで、テラサンキープの奥深くに設置されていた謎めいた祭壇が破壊され、ソーサリア中に黒い破片が飛び散った。時を同じくしてソーサリア中に奇妙な裂け目“rift”が現れたことは記憶に新しいが、ムーンゲートの裂け目はこの“rift”によく似ているようにドーストには思えた。“rift”がどのような条件下現れるのか、また、“rift”の先には何があるのか。ドーストの専門分野は次元から別の次元への移動、すなわち「次元旅行」であったが、その媒体であるムーンゲートに“rift”が現れた事実は研究者としての彼を久しぶりに高揚させた。聞けばこのあたりでは行方不明者も出ていると言うではないか!

以前現れたすべての“rift”は“The Void”と呼ばれるエセリアル虚空間にあるという古(いにしえ)の“rift”へとつながっていたが、つまりこれは、ブリタニアにおける魔法の力がエセリアル虚空間から流れ出るエーテルを変換しようとしたとき、外部から何らかの力が加わり、その経路に歪み、すなわち“rift”を形成したのではないかと彼は考えていた。あの時ソーサリア中に飛び散った黒い破片こそブラックロックであり、エーテルの流れに干渉し得るだけの強大なパワーを持つ物質はブラックロックを置いて他にない。

「つまり、その、ブラックロックは魔法を歪める触媒であると師はお考えなので?」

ムーンゲートの“rift”に固定された視線をそのままに、弟子が差し出した土壌の採取器具を受け取りながら、同意とも否定とも取れない曖昧なほほ笑みを浮かべながらドーストは答えた。

「そうとも言えるが、そうでないとも言える。ブラックロックが干渉するのはむしろ魔法の伝播の触媒であるエーテルであって、魔法そのものではない。」

彼の背後にはくだんの弟子の他にもう4、5人の弟子が控えており、ドーストの発する一語一句を聞き漏らすまいと熱心にメモを取っていたのであるが、ドーストその人は彼の弟子が何人いてそれが誰であるかということにはほとんど無関心であるように見えた。

「次の木曜日までにできるだけ多くの研究生を集めておきなさい。調査に向かわせる前に必要な情報を与えておこう。」

土の採取に夢中なあまり、背を向けたままのドーストがそう言い終わるか終わらないかのうちに、とりわけ熱心にメモを取っていた弟子の一人が紅潮した顔を上げるなり興奮気味に答えた。

「わかりました。先生!できるだけ多くの者を連れて参ります!」

他の弟子たちの怪訝そうな視線をものともせず、銀蛇自警団の団員はメモをしたためた羊皮紙を手早く胸ポケットに押し込んだ。羊皮紙のメモがわずかに押し返されたように見え、胸ポケットの奥から一匹のねずみが顔を出した。

「なんとかサーの足取りをつかめればいいのだけれど……。」

銀蛇自警団の団員はにっこりほほ笑んで答えた。

「大丈夫さ、シェリー。デュプレ卿が紹介してくれたんだし、君も知ってるえらい先生なんだろう?調査団に参加すればきっと色々なことが明らかになる。」

そうね、そうよね。小さなねずみは何度も小さく頷きながら、胸ポケットの中でいつしか深い眠りに落ちて行った。



日時:7月19日(木)夜10時より開始
場所:今回はイルシェナーの名誉ゲートよりスタートとなります。
※二ジェルムEMホールよりゲート設置予定

団長不在のまま開催された台10回銀蛇自警団出動指令の活動報告が、ねずみのシェリーから行われた。また、Yamato のマラス大陸にある EMリワードホール1階に団員から寄せられた活動報告書の一部が展示された。

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投稿者 Siel Dragon : 2012年07月26日 09:48