2012年07月24日
ロスト

ロスト(lost)とは、2012年7月19日に開催されたライブイベント、第10回銀蛇自警団出動指令 - 次元旅行の報告書として Layla氏の提出したレポート。2012年7月26日に YAMATO EM SITE の第10回銀蛇自警団活動報告として掲載されたほか、Yamato のEMリワードホールに展示された。

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on 2012 July 19
Layla 著

lost

勇敢な小犬は、金色のトロルの腕に噛み付き、嵐のように振り回されても、決して放そうとしなかった。

小犬に加勢し、やっとその魔物を倒したとき、周りに仲間たちの姿はなかった。

銀蛇団は、riftの調査とサー・ファントム捜索のため、イルシェナーへやってきた。

亀裂の入った名誉のゲートの前で、次元旅行の権威ドリウス・ドーストがriftについて語ってくれたが、日ごろ、樽の中のバナナのことしか考えていない私の脳みそは、その説明を受け付けてくれなかった。そして、シェリーの号令に従い、団は出発した。

最初は、確かに、仲間たちの大きな流れにいたのだ。

いつのまにか、小犬とふたり、完全に迷子になってしまった。

魔法の地図を、大きくかさばる(そして開き方にコツがいるのだ)という理由で、持ってこなかったことが悔やまれる。

小犬のつやつやと黒い鼻先を見ながら、どこへ向かうべきかと悩んでいると、一匹のラマが現れた。

ラマは、私たちの目の前で立ち止まると、くるりとまわって見せた。小犬と私は、その意味を理解し、再び走り出したラマのあとを追い、第一のriftに導かれた。

私たちは、本隊に合流し、仲間たちに助けられ、シェリーに助けられ、riftからriftへ飛び回り、ヴァーローレグのゴーレム工房にたどり着いた。そこで見つけたものは、団長のものと思われる備忘録と鎧だった。

これを書いた人物の、できることをやり、前へ進もうとする姿勢は、しっかりものの団員たちのため息を誘う男ではあるが、VSS団長その人に間違いはないと思われる。

彼は、どこからか落ち、記憶を失っているようだ。養生先のガーゴイルのために、工具箱を探しにここへ来たらしい。

備忘録に書かれている内容から、彼が養生している場所が割り出され、私たちはそこへ向かった。

そこは、テルマーの一角にあり、ヴァーローレグからの避難民たちが、暮らしている様子だった。

中の一人から話を聞くことができたが、彼は、まだ避難所に戻ってきていないようだ。

あの備忘録と鎧が見つかった場所で、また何事かに巻き込まれたのだろうか。

記憶を失い、位置や時間を失い、濃い霧の中を手探りで進むようにさまよっているのだろうか。

森の中で、仲間を見失い、迷っていた小犬と私のコンパスとなったラマが、彼の元へも現れることを願う。

投稿者 Siel Dragon : 2012年07月24日 16:50