2007年06月30日
「禅都お宿の物語」(4)

倭国徳之諸島禅都を中心に起きた「禅都お宿の物語」に関する情報です。

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2007年06月05日〜2007年06月15日
「禅都お宿の物語」
2007年06月16日〜2007年06月22日
「禅都お宿の物語」(2)
2007年06月23日〜2007年06月29日
「禅都お宿の物語」(3)

2007年06月30日
ある旅の者の手記(日本公式)
2007年07月07日
禅都のお宿の大団円(日本公式)

2007年7月7日 禅都のお宿の大団円

あぁ、旅のお方。

お久しぶりですなぁ。どうです、新しくなった、この「宿 みやび」は。

前とは一風変わったこの雰囲気もなかなかオツでしょう?

え? 宿よりも、女将(Ruri the Okami)たちの雰囲気のほうが変わったって?

ついこの間まで怒鳴りあってたのに、なんで仲良く、宿の飾り付けなんかしてるのかって?

ははは、そりゃあこの間、一世一代の大騒ぎがありましたからなぁ。

ハチベイ(Hachibei the Manager)の奴が、実はYamandonってぇとんでもねぇ化け物だったり、若女将(Aya the Young Okami)が実は、ものすげぇ魔法使いだったり……まぁ色々とね。

ハチはどうなったって? 若女将と、集まった腕利き達がきっちり倒してくれやしたよ。

そうそ、あのおマチ(Machi the Chambermaid)も、意外なくらい頑張ってたなぁ。

その騒動の最中で、女将と若女将もうち解けることが出来たし、あの頼りなかった若旦那(Ejimaru the Young Danna)も、これからはしっかりやっていく決心もしたし。

恐ろしいことは起こったけれど、そのお陰でお宿の人間は皆まとまったし、雨降って地固まるってのはこのことかね!

今はご覧の通り、すっかり落ち着きやしてね。

若女将だったアヤは晴れて女将になって、あの元気の良さで毎日宿を切り盛りしてるし、女将だったルリも、今は大女将として、腰を据えて宿を守っておりやすよ。

エジマルの旦那も負けちゃいられねぇって、今は「さけさか」の番頭を目指して修行中でさ。

料理の腕は、まだまだいまひとつってところだったけど……「こく」の親父が言うには、スジはいいって話だし、真面目にやりゃあ良い番頭になりやすぜ。ま、あの厳しい親父から逃げ出さなきゃ、の話ですがね。はっはっは。

そういえば、その「こく」の親父も、この騒動の話をどこからか耳にしたようで……前の大女将の仇をとってくれた皆に、感謝してやしたぜ。

そうそう、こないだ、女将……じゃねぇ、今の大女将のルリから、おもしれぇ話を聞いたんですよ。

覚えてやすか? そこに飾られてた扇の話でさぁ。

なんでも、「宿 みやび」を建てたのは、魔物相手にドンパチやらかして稼ぐ類の奴でね、それで稼いでた時に愛用してたのが、鉄扇だったそうなんですよ。

奥さんをYamandonに食われちまってからこっちは、Yamandonばっかり狩って狩って狩って……その血をどんどん吸い込んで、扇は赤ぁく染まってったって話でさぁ。

ほどほどに稼いだところで、流れ者からは足を洗って、晴れてこのお宿を建てたってわけで。

みやび、ってぇ名前は、殺されちまった奥さんの名前だって話ですよ。

扇はお宿のお守りとして、子の代孫の代と、ずっと受け継がれてきたって訳でさぁ。

ハチの奴が化け物の本性を見せてまで欲しがったからには、あの扇にゃあ長年積もり積もった相当な力があったんでしょうなぁ。

そんな話をしてた時、女将のアヤがちょっと話に入ってきましてね。

扇を通して、Yamandonと戦う「みやび」の初代の姿が思い浮かんだって言うんですよ。

その傍らに、Yamandonの子供の姿もちらりと見えて……、その子供が、あのハチベイに化けてたYamandonと重なって見えた……ともね。

ひょっとすると、今回の大騒動は、大昔から続いていた話の終わりなのかもしれやせんが……そうだとすると、いやはや、恨み辛みってのは末恐ろしいものですなぁ。

え、そのお守りが見あたらないって?

あの扇は、あの騒動がの最中に、不思議な守りの力が消えてなくなっちまったって話でさぁ。

はっはっは、そんなに心配するこたぁねぇですよ。

扇の守りがなくとも、女将たちのあの輝いてる顔を見てりゃ、そんな不安も吹き飛ぶってもんで!

おっ、飾り付けが終わったかな?

女将たちは一体、アレに何を書いてたのやら……。

帰る前に、ちょいと覗いてみますかねぇ。へっへっへ。

禅都四夜の花吹雪

消して消えぬは宿屋の灯り

子々孫々まで守ってみせます

手に手をとっていついつまでも

迎え入れましょお客の笑顔

2007年6月30日 ある旅の者の手記

禅都四夜の花吹雪
誰もが辛い時だからこそ
笑顔を見せねばなりません
常に毅然と強くあれ
最後にそう、教わったのだから

某月 某日 禅都 (雨)

その日、降り止まぬ雨の中、大女将(Kiku the Grand Okami)の葬儀が執り行われた。

私が最近ひいきにしている宿みやびの大女将が遺体で発見されるという痛ましい事件から数日。

未だガード詰所から遺体は戻されないままな為、遺体不在の葬儀が執り行われることとなったのだ。

夜明け前から降り出した雨は一向に止む気配を見せない。

参列者の中からは時折すすり泣きや隠そうともしない悲しみの声が上がる。

大女将は厳しい面もあったようだが、この参列者の数を見るといかに慕われていたかがわかる。

旅をしている身としては死は隣り合わせな物だが、他人の死にはどうしても慣れることができない。

この数日、宿の従業員や大女将の知り合いといった関係者はガードに事情聴取を受けていたようだ。

ただでさえ精神的ショックが大きかったであろうに、さらに幾度にも及ぶ事情聴取。

実際に様子が伺えたのは顔見知りとなった数人だけだが、彼らが次第に憔悴していくのは傍からも見てとれた。

特に憔悴の色が濃いのが女将(Ruri the Okami)だった。

どうやら寝込んでいるらしく、宿の仕事に起き上がることもできないようだ。

その間宿を切り盛りしていたのは若女将(Aya the Young Okami)だ。

若女将もショックが大きいであろうに、気丈に振舞う姿が痛ましい。

大女将の遺体の第一発見者となった番頭のハチベイ(Hachibei the Manager)。

特に事情聴取が多いのか、それとも宿の仕事が忙しいのか、彼の姿をあまり見ることはできなかった。

個人的願望としては、身内の犯行というのはあってほしくは無いものだ。

さて、私の見間違いだったのかもしれないが、気になったことを一つだけ付け加える。

ふと外を見た時、雨の中立ちつくす人影を見た、のだと思う。

降り続く雨のためはっきりとはわからなかったのだが、その時は参列者の一人だろうと気に留めなかった。

その直後、あまり聞き取れなかったが「そろそろか・・・」という様な声が聞こえた気がしたのだ。

その声の響きに不吉な物を感じ急いで外を振り返ったが、その時には先程の人影は見当たらなかった。

また私以外に誰も気付いた者はいなかった様だ。

やはり私の見間違い、気のせいだったのであろうか……

だがもし、見間違いでなかったとしたら……

――雨は、未だ止む気配を見せない。
-ある旅の者の手記より抜粋-

〜営業再開のご案内〜
宿 みやびへの日頃のご愛顧、誠にありがとうございます。私共の都合による急な営業中止におきまして、皆様にご迷惑をお掛けしました事を心よりお詫び申し上げます。さてこの度、宿の営業を以下の通り再開させていただく運びとなりました事をここに謹んでお知らせいたします。

○地球時間2007年6月30日22時よりご宿泊の受付を開始いたします。

どうぞ皆様お誘いあわせの上お越しくださいませ。
伝統の名宿「宿 みやび」従業員一同、皆様のお泊まりを心よりお待ち申し上げております。

投稿者 Siel Dragon : 2007年06月30日 19:08
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